絵の参考書選びについて

参考書は必要であるか

 絵は描けばうまくなるので極端な話,買う必要はない.しかし闇雲に描いてうまくなるようなものでもない.うまくなるにせよ,牛歩になりかねない.なので,買う・買わないに関係なく何らかの情報が必要であることは確かである.参考書を購入することで,あなたの絵の師となる人物を見つけることができるかもしれない.逆に絵の教室に通っているなどの場合は師がいるために必要性が薄いとも考えることができる.

参考書の選び方

 参考書は描きたいもののモチベーションに一番近いものを探すべきだ.好きこそものの上手なれ.絵はモチベーションを持って取り組むことが重要であるし,その態度は如実に絵に現れる.そこで,自分の好きな絵描きや好きな絵の種類などから選んでしまうと良いだろう.重要なのは描きたいもの思想に沿うか沿わないかで行動を大きく変えるべきであることである.その本が書きたいものに沿う場合は妄信的に信仰してよいだろう.ただし,その本が疑わしく感じた時は師となる本を乗り換えるサインである.そして気負わずに師を乗り換えていくべきである.もし沿わなかったときは,別の本を探すと良い.ここで重要なことは,本に書いてあることを信じるにせよ信じないにせよ,こういう考えが存在しているということを記憶しておくことである.そうすることであとから正当性を感じ始めた時に乗り換えるためのエネルギーが小さくなる.さらにその考えをふとした時に別の分野に取り入れることもできる.同じ参考書であるのに対応を変える必要性があることは,参考書から得ることができるものに関係している.美術史を学ぶことで存在している大雑把な絵に対する態度(とその背景)を知ることができるので,参考書を選ぶ指標を作るために買っておくのも悪くはない.中学校で利用した教科書を参考にして指標を作ることもよいだろう.

参考書から得られるもの

 共通した絵に関する基礎知識とその作者が信仰している絵に対する思想を学ぶことができる.どの参考書にも基本的なことについて言及している.発展的なことに関しては,自身の思想や専門を反映した取り組み方や,内容を押し出すようになっている.であるからこそ信仰できるレベルの情報の強度がある.そして,同じ本であっても人によってはなんの役にも立たないように思えることもある.つまり,絵の参考書を探すことは自分の絵の師匠を探すことに近い.だからこそ妄信的であるべきだし,関心がなくなればすぐに離れるべきである.これを繰り返すうちにいろんな思想や知識が体系的に身についていくものであると確信している.

買わないという選択肢

 買わない場合はネットの海から情報を汲み上げるべきである.しかし,ネットの海の情報はかねてから言われているように信頼性が危うい.全てが正しい情報であるわけではないため,妄信的になることは非常に危険である.加えてネットの情報は断片的である.つまり情報の欠落が発生する場合がある.そして厄介なことは情報の欠落に気づくことが非常に難しいことである.情報の欠落を恐れているならば参考書を購入することを視野に入れるべきだ.ネットの海から情報を探す場合は一つの作家に限定せず,多くの作家の情報を手に入れ,その正当性を一つ一つ自らの手で照会していくべきだ.

参考文献のすすめ

 師となる本に対して信仰心はまだ続いているが本から得られる情報の底をついたとき,参考文献を使うのが良いだろう.参考書にはその作家が影響を受けた作家や,その本を作るために使用した参考文献が載っている場合がある.それらの情報を利用して本を探すと思想や技能の方向性は同じであるが,より深い情報を手に入れることができる場合が多い.

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投稿者: beefst

機械工学,クリエイターをしています.読書も好きです.

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