【主義】発想の拠り所を知る。

 私たちは本当に考えているだろうか?頭を使っているだろうか?
 今回は考えることについてのヒントを話したいと思う。人は考えるときに何もない場所から考えることは不可能だ。考えるということは脳の中から抽出を行う作業のことだ。そのうえで人は考える際に拠り所となるものを使って探している。例えばおなかがすいたら何かを食べるために思考を巡らせるし、運動の選択肢は遮断される。このように、考えるということの質は拠り所を何にするかに大きく左右されている。昨今、トランプ支持・バイデン支持などでSNSはホットになっているが、果たしてそれは正しく考えたうえで判断したのだろうか?

●考え方に答えがないのではない。依りどころに答えがないのだ。
 主義を知ることはよいことだ。自己矛盾に気付くことができ、論理を素早く解く助けになる。主義は論理の出発地点だ。論理を展開するにあたって最も肝となるものが、出発地点である。なぜなら出発地点が覆ると、今までの論理が全て覆ってしまうからである。そのため、論理の出発地点は普遍的で確からしいものである必要がある。論理のスタート地点と言えば、イデア論が真っ先に思いつく人もいるだろう。あれもすぐさまひっくり返されたものだ。思考の派閥を定めているのは人間の境遇である。人間の境遇は収入とギバーorテイカーの二つの軸を引くことで4つのタイプに分けることができる。以下はあくまで感覚としてとらえておくだけでよく、実際を知ることの方がいくらも有意義だ。
①収入大・ギバー:リベラル
②収入大・テイカー:ポリコレ
③収入小・ギバー:ファシズム
④収入小・テイカー:保守

●右翼左翼を知る
 これは普通に生きていても聞く言葉だろう。端的にいうと右翼はブレーキ、左翼はアクセルである。右翼はより現実的・保守的で、現在を注視している。左翼はより公平・変化をもとめており、未来を注視している。いずれの場合においても、意思決定において省いてはならない要素である。だからこそ、アメリカの選挙はこのようにして公共の福祉を作っている。(もっとも今回の選挙は人を選ぶものであったが。)
 左翼が変化(革新)を求める本当の動機は、経済成長によってより多くの人を結果的に救うことができると考えるためである。決して自分が得をしたいというわけではない。

●議論の潤滑剤としての主義
 いい議論には複数の視点が必須である。しかし、人数が多いほどに会議の質は落ちていく。主義を知ることで欠けている視点を明らかにすることができる。それが最適な人選を行うことに貢献する。物を観測するときの視点にとって主義はもっとも深いレイヤーにあり、またある程度人となりを観測することもできる。名刺交換をするよりもいくらか有意義だ。

●うそ発見器としての主義
 思考の派閥は論理のスタートラインである。積み上げたものはそれまでのもの全てを肯定している必要がある。論者たちは様々な種類の論理を積み重ねた経験があるので、最上段にあるものから論理のスタートに向かうことが可能であるかを検討することができる。そのため、矛盾を見つけることができる。例えば、恋人のことを一番に愛している人は他の人に浮気したりはしない。

●米のニュースには主義がある。日本のニュースにはない。
 これは知っておくべき事実である。日本には偏向報道などという言葉が存在するが、米ではそれが発生して当然の構造になっている。であるからこそ、よりニュースに価値が宿っている。しかし、SNS(Facebook)上においては左派寄り・右派寄りの記事がそれらの思想を強める危険があるとの声もある。

●誰のために生きるか。それを論理の出発点にするとよい。
 誰のために生きるか。いわゆる立脚点は簡単にぶれることがない。あなたが何かを成し遂げたいのであれば、誰のために生きるのかを明確にすることがまずなすべきことである。

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投稿者: beefst

機械工学,クリエイターをしています.読書も好きです.

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