いい柱を使って素早く面白く書く

 脚本家は数を書くことが当たり前だ。まず、完成させることが重要。いつまでもうじうじとディテールをあーだこーだ言って直しを繰り返すのは脚本家ではなく小説家のやることである。しかしながら、ディティールを無下にしてよいかというとそういう訳でもなく、当然必要である。小説と脚本の本質的な違いは何なのかというと、一発の研ぎ澄まされた玉を込めるのではなく、80点の玉をマシンガンのように放つような違いである。あるいは、コントではなく大喜利である。マシンガンのように放つためには数を書くことがまず前提にあるとして、テコ効果のよい部分から改善していくことで一弾あたりの玉が強力となる。そこで、柱が真っ先に候補に挙がることは当然皆さまはおわかりであるだろう。いい柱を見つけた時の原稿を書くスピードは爽快だ。
 柱の設定は、ドラマを作るときでも絵を作るときでも重要。しかし、多くのドラマに置いてありがちな柱を選ばれているのを見るだろう(学校、会社、喫茶店、駅などなど)。しかし、それではいけないと私は思う。なのでそのマンネリ解消をするためにはどうするべきかを考えてみることにする。
 まず、柱があることでどのようなことが発想させられるかについてだ。それについては下の二点があげられるだろう。

①柱の上には登場人物が立つ
②柱の中で時間が経過する


これらの条件に対して、ドラマをより魅力的に描くことが可能にする・すらすら筆を進ませる柱のことをいい柱と呼ぶことにしよう。

そこで私が提案するのはより汎用的な以下の方法である。

①種類の限定
②属性の追加

これについて説明する。

①種類の限定
 例えば我々はレストランや旅館などに行く。その際にぼんやりと選んだ場所での体験は果たして印象的であっただろうか?多くの場合は話題にもあがることなく忘れ去られることだろう。たいして、わざわざ検索して、選りすぐって、待ち時間を使って食べたり経験した場所での体験はとにかく話題の種にしたくなるだろう。そのように、ありがちな場面を少し絞ってやるだけで話はグッと面白くなる。喫茶店をジャズバーにすると、楽器やレコードが話題に上げることができる。レストランを町中華に帰れば、昭和の雰囲気が出る。旅館をカプセルホテルに限定したりしたら、閉塞感を演出できるかもしれない。また、こうしたより狭い条件の柱からはストーリーが膨らんでいくように感じている。つまり、早く面白く書けるのだ。注意しておきたいことは、実際に体験することがまず必要であること。その柱ならではの空気感を描写することでその個性が発揮される。

②属性の追加
 例えば我々はペットOKのレストランや、子供の遊び場所が設置されたショッピングセンターや、海が一望できる旅館などを目にしたり耳にしたりすることがあるだろう。普通の柱になにか特別な要素が加わるだけで人は興味をもつ。例えば、我々が旅行をするときに同じような場所、同じような価格であれば、要素が多い方をつい選んでしまう。例えば、座敷で食べれるだとか禁煙だとか、近くに娯楽施設があるだとか貸し切りの温泉が部屋に付いているだとかだ。我々は起こりうることに期待し、価値を感じているのである。また選択肢が広がるので、何度登場させても味のある柱になる。①においては特別なシーンを演出に向いているのに対して、②では何度も登場させる使い方をして初めて輝くと感じている。

 どちらの場合も収集作業は欠かせないので時間のある時に出かけてリサーチしてメモまで忘れずにしよう。情報収集を言い訳にリサーチばかりしては本末転倒になるのでそれもお気をつけて。

柱をイラストに活用するなら→【背景】背景が描けない?背景を描く準備

投稿者: beefst

機械工学,クリエイターをしています.読書も好きです.

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