閲覧数に関する考察と戦略について

 閲覧数を上げたいと思った。閲覧数の要因の大体のことはニーズのカバー度合いに回帰するが、改善のためには草分けしていくことが必要となるのは直感的にわかることである。
 閲覧数は「それを検索する(目にする)確率」と「実際にコンテンツを閲覧する確率」によって支配されている。閲覧数を支配するのは人の流れと時間のみである。

今回は閲覧を支配するものの分析、とるべき行動、などの見解を述べていく。

閲覧数を支配するもの

①頻度≒総数≒ニーズのカバー度合い
②質≒満足度≒ニーズのカバー度合い
③既存顧客≒市場に存在する時間

 これは個人的な結論だが、頻度と質を上げ、長期間取り組むことが最も単純化された再生数を上げる方法だと思う。さらに単純化すると、数を作るという結論に至るが、それは少し心許ないので、改善しやすいように3つの項目に分けた。

 頻度を上げることは、火起こしになぞらえて考えると良い。火が起こるまでは火が消えないように沢山面倒を見ることになる。火が成長すると、数分目を離したところで消えることはない。再生数はそれにとても似ている。はじめのうちは沢山作り、安定してきた頃に投稿頻度を落とすことが最適化された方法。幾つものブログの成長方法、動画の閲覧数を増やすノウハウを見ても、だいたいそのようなことが述べられている。
 ストーリーとしての頻度が注目され始めている。例えば、365日投稿、○○枚のイラストを描くといったようなものだ。そのような宣言をすることは、事業を推進するために融資を受けるような行為である。閲覧する人はその期間中にそれに取り組む人がどのような変化をするか、その人が実際に達成できるのか、その人のコンテンツをドラマというフィルターを通しながら見る。単純にコンテンツを求めている顧客層のみならず、そのようなドラマを求めている層にアピールできるというのは強みである。別の層から取り込む場合、その顧客に対して衝撃を与えることができる確率があがる(そのコンテンツに対して疎い可能性が高い)。

 質を上げることは、評価率を上げることに等しい。質を上げることは無駄だと言う人もいる。僕はアーティストがとるべき態度として、質を上げるということからひと時も目をそらすべきではないと思う。それを恣意的に、なぜそうなのかを述べる。質を上げるべきではない、質は閲覧数に影響しないと述べる人は、閲覧する層が「暇つぶし」をするためにコンテンツを摂取する層をターゲットとしている。暇つぶしの層は、継続してフォローしてくれるだろうが、フリーライダーな印象がある。暇つぶしを悪とはしないが、もしお金を稼ぐことを目的であれ、アートで感動を与えることが目的であれ、暇つぶしをする層をターゲットすることは控えるべきだと思う。なんのコンテンツであれ、他者の時間を奪うのは確かであるから、その時間を有意義なものにしようとしないのは無責任であり、非難されるべきである。
 質を上げることは、後述するインフルエンサーにアクセスするための合鍵を作る行為である。何事も3年間真摯に取り組めば大きな・魅力的なコンテンツを製作できるようになる。そのようなコンテンツはインフルエンサーによって拡散される。質が高いほど(魅力度が高いほど)、その確率は高くなると思われる。質を上げることは線形的な変化に影響しないからといって、おろそかにすべきではない。ただ、注意すべき点は、製作者側としての質の高さと消費者側としての質の高さにはギャップがある場合があるので、その両方を合わせたもの魅力度と捉えるべきであるということだ。

 既存顧客(フォロワー)を増やすことは火起こしにおいて木の量を増やすことに等しい。既存顧客(フォロワー)は、閲覧数を左右する支配力を持っている。その力は伝播するものでもある。そのためインフルエンサーはもてはやされる。フォロワーはどのようにすれば増えるのかというと、対象のアカウントが期待されることによって増える。なので、「目にする回数」と「期待されるための情報」が必要であるとわかる。「目にする回数」は直感的であり、他項目を改善することで上げることができる。ニワトリタマゴのような話のようにも思えてくるが。問題は「期待されるための情報」とは何なのかという話になる。「気になる」が決め手であるが、我々はなぜに気になるのか・フォローしたくなるのかというと、「すごい」「ためになる」「続きを見たい」に尽きる。これは実行するべき戦略に直結する。「すごい」と評価されるためには独自性+誰にでも伝わる肩書さえあればよい。「ためになる」と評価されるためには情報の質、数を上げればよい。「続きを見たい」と評価されるためには数を作る・フォロワーが多い……といった数値的なアピールを行うようにするとよい。続きを見たい、と思わせるのは質的なものもあるが、心理的なノウハウのウエイトが大きい。

閲覧数についてナイーブになってる人に対して思うこと

 閲覧数を上げることは複雑な確率のゲームをプレイすることに近いです。閲覧数が増えないと嘆く人はおおよその場合、一つの作品に全てを注ぎ込みすぎなのかもしれない。それ自体は決して悪いことではないし、模範的であると思うが、疲れ果てるくらいなら考え直すべきだろう。初期において閲覧数は投稿頻度が最も支配していることを忘れてはならない。期待させるために、とにかく数を作ることが重要である。それでは質が下がる、と思うのならば、サイズを落とすことを提案する。サイズを小さくすることで制作コストを下げ、クオリティは維持される。また、あらかじめまとめて作っておき、投稿を開始した日からストックを消化するように一定間隔で投稿していくのも悪くないと思う。この方法に関しては今後検証していく。

数を作るという最も確かな方法

 作品の数を作ると作品の質が上昇する。もちろん、数を作るだけで上手くなるかと言うとそんな簡単な話ではないが。数を作るとうまくなる理由には、インプットの質が上がること、できないことがわかること、ノウハウが蓄積されることがある。少なくとも、再生数を憂いて何も作らないよりかはマシな結果になると思う。
 数を作るとカバーできるニーズの範囲が広くなる。これは直感的にわかることだと思う。数を作ると、その分誘因が増えるので、目に触れる機会を獲得する。単純接触効果によって、目に触れる機会が多いと、その分気になる確率が上がる。
 数を作るとニーズに対する感性が身に付く(ここにニーズがある・ない程度には)。投稿を続けていると、これを作るとこれくらい閲覧が付くというのが何となくわかってくる。それはそこそこ役に立つが、それ以上に今まで作ってこなかったこれを投稿してみたら思った以上に反応があった、という気付きがあると思う。数を作れば作るほど、その機会を獲得しやすくなる。もちろん、こういったことは書物や他の方のノウハウを見ればわかることなのだが、体験することによって確かな記憶が獲得される。また、こんな曖昧な文章は信用に値しないだろうが、自分の身で体感すると、「あっ、これって割とあってるんだ」という自分の中での法則になっていく。

直接アピールする

 「目にする確率」、「実際にコンテンツを閲覧する確率」、「気になる確率」。「金銭を支払う確率」などは消費者によってパラメータが異なる。例えば、暇つぶしにコンテンツを消費している人は金銭は基本的に払わない。ミーハーは目にする確率が低い。オタクはコンテンツのクオリティを高く要求し、気になる可能性が低い。クラスタは金銭を支払う確率がとても高い。などがあるが、金を払ってくれそうな人に直接訴えかければ、あらゆる過程を飛ばすことになり、金銭を支払確率が大幅に上昇する。DMは敬遠されがちだが、不快にならないように使えばかなり有効だろう。即売会はとても有効な手段である。友人をおおいに活用すると良い。

ストーリーを作る効果

 モダンな方法に、活動そのものを一つの作品としてしまう方法がある。例えば、制作をライブ配信したり、成長過程をわかりやすく示したり、私の取り組んでいるブログもこれに入ると思う。ストーリーそのものがコンテンツであれば、コンテンツを量増しすることができるし、ドラマはより多くの人を引き付ける(たとえ作品が絶対的にどの程度の質の高さに位置しているかを把握できなくても、相対的な判断は容易である)。

ゲームブレイカー

 最後にストーリーを作る方法とは対照的な、ゲームブレイカーを使う方法を書く。ゲームブレイカーには2種類存在する。1つは広告。広告は都市を反映させるために道路整備を行うのと同じくらい有効な方法である。もう1つはインフルエンサーである。インフルエンサーはなんとも形容しがたい、不思議な存在である。そのフォロワー数は複利のように増え、その影響力は他者のフォロワーを増やすほどである。

 広告は金銭を支払うことで目にする確率と(部分的に)閲覧する回数を増やすが、「気になる」に関してアピールする効果は低い。つまり、フォロワーを増やすために使うものではない。個人が使う場面としては着火剤として使うのがベターだと考えられる。閲覧数が少ない→フォロワーが増えない→閲覧数が増えない……という悪循環に終止符を打つために閲覧数から改善することができる。フォロワーが増え始めた頃にやめればコストを抑えることができるだろう。

 バズ・インフルエンサーを取り込む方法は結果的に作品をよくすることにつながると思う。なぜなら、フォロワーが増えると要求されるものに答えるために意識改革が起こるし、収益が大きくなればそれを投資に使うことができる。さらに、協力者も出てくるだろう。しかし、それについて疑問を抱いている。過度に市場を広げてしまう可能性があることについてである。少しづつフォロワーを増やしていくときと違い、文脈の違う(ニーズがマッチしていない)顧客を増やすことにつながる。それはまったくもってメリットではない。望まれるフォロワーはコンテンツに理解を示し、お金を落としてくれる者たちである。量増しは大事であるが、やはり他者の時間を奪うことはあってはならないし、金にならない客は取り込む必要がない。

 結論、あまり急がず、コツコツと沢山作りましょう。

おまけ

直近のニコニコの閲覧数の評価を行ったエクセルシートです。何日のスパンで投稿するのが良いのか?について評価しています。こんな低い再生数で語るな!って話ですが、まあpixivはもう少しマシなので許して……

投稿者: beefst

機械工学,クリエイターをしています.読書も好きです.

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